映画がまるでつまらなかったのにもかかわらず、古本市で525円だったので、思わず購入してしまった『愛のコリーダ』。
(映画の感想は
こちら。)
「第一審無罪 だが検察側控訴の問題の本 高裁・最高裁では 有罪か? 無罪か?」
と書かれた黒い帯が、何故か2つも付いていました。
この本に関しては、生田耕作氏が痛烈に批判されていまして・・・こちら↓に一部引用しています。
生田耕作『黒い文学館』その1生田耕作『黒い文学館』その2そんな事も、読んでみようかと思う一因でした。あまのじゃくだから~。「どんなにヒドイものか見てみたい」という心理です。(^^;)
まあ、生田氏の批判は、本の内容というよりは、そのやり方という感じではありますが。
読んで思ったのは、最初から「ポルノ」として撮っているようですし、芸術もへったくれもないんじゃないか、という事と、「ポルノ」なら「ポルノ」なりにおもしろきゃいいんだけど、どっちつかずの中途半端という気がするし、だけどフランスでは高評価なんですよね~。
最初にシナリオが掲載され、その後に、大島渚の論文がうだうだと書かれています。
シナリオは映画とは違う部分もあるのですが、これを呼んでも、定役の松田英子のイメージではないなあ、と思ってしまふのですが。セリフはちょっと粋な感じだけど、どーも粋にならないっすよねえ。
おそらく、外国人が好む日本人的ルックスなのかなあ、と思うのですが。
藤竜也はイイと思いますけどね。彼は吉蔵を演じるために、7、8キロ減量したそうです。
阿部定役は、多くの女優さんが、やろうと言ってくれたそうです。
「幸いにして松田英子という天才的な新人をえた。」とか書かれているんですが、エエッ?って感じなんですよねえ・・・。私にはわからん!
この映画は、税関に引っかからないように、生フィルムをフランスから輸入し、日本で撮影して未現像のまま送り返し、向こうで仕上げる、という方法をとったそうです。この事は繰り返し、自慢げに書かれていました。(^^;)
シナリオの後に掲載されている「体験的ポルノ映画論」というのが、つまらん論文だったのですが、以下の文は、確かに言えてるんじゃないか、と思いました。
心の中にタブーを持つ人間ほど「猥褻」を感じるのである。子どもは何を見ても「猥褻」を感じたりはしない。お次は、何か違うんでねーの?と思ったものを。
「刑法第百七十五条をめぐって」の所より。
深夜テレビのポルノ番組を見る人間にとっては、その要求はより面白いポルノ番組を見せろということにつきる。うーーん、どーですか、みなさん。
私が想像するには、ポルノに関しては、特に深夜1人で観るようなポルノには、それほど「面白さ」を望んではいないんじゃないかと思うのですが。それより、いかにちゃんと
イケるかなんじゃないでしょうか。(あ、すんましぇん) 出来るだけエロいものが観たい!って感じなんじゃないでしょうか。
なんだか、映画と同じで理屈っぽい人だなあ、という感想でした。(^^;)
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