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ドストエーフスキイの会189回例会 清水正氏「マンガ版『罪と罰』二種」その1 2008.11.30

 

11月25日、行ってきました。
清水さんについては、いくつかレビューを書いているので、是非こちらからご覧いただきたいのですが、これらのレビューをお読みならわかると思いますが、ほんっっとに楽しみにしてました!!
副都心線の北参道で降りたら、どっちの方角かわからずに人に聞いたりしていた為に、6時をわずかに過ぎてしまったのですが(汗)、幸い福井さんの紹介が長くて助かりました。(笑)
ま、着いてから、まだまだしばら~~く紹介が続いて、いつもながら長すぎ!と思ったんですが。(^^;)
そして、2時間ブッ続けで話しつづけ、全く人を飽きさせない話術に圧倒されつつ、ユーモアもたっぷりで爆笑しつつ、アッとゆー間に時間は過ぎていきました。
説明しながらホワイトボードをバンバン叩き、文字を消すやつ (なんてゆーんだっけ?) を落として壊し (爆)、多分一部ホワイトボード凹んでました。(≧▽≦)
いやー、めちゃ楽しかった!

既に本や何かで読んでいた内容も多かったんですが、手塚治虫は神も革命も信じていない、虚無を埋める為に、あれだけ多くの作品を描き続けていったのではないか、と言う話は印象的でした。
この後の二次会でも、その話をしたのですが、以前清水さんは、よく手塚治虫は天才だと言われているけど、そうかな?と思う、出来の良い秀才ではないか?みたいな事を書かれていたのですが、全く共感しましたと私が言いまして、ココで書いた、赤塚不二夫のような天才性はないですよね、みたいな事を言ったんです。
そしたら、清水先生、手塚治虫には虚無しか無く、赤塚不二夫は虚無=愛だとおっしゃってました。そして、その「いこーる」はひらがなで書く、(あり?「あい」の方でしたっけ?(汗汗)) これをブログに書いてね、と言われていたのに~~(;^_^A(汗)
おそらく例会で話された、小説「ギンイロノウタ」からの発想だと思います。こちら
このカタカナというのが、今の時代を実によく表わしているんですね。
昔も今も人は絶望していますが、漢字の「絶望」だと、重々しい感じがしますが、今はみな「ゼツボウ」している訳です。

長くなりましたので、このへんで切りますね。

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テーマ : エッセイ/随筆
ジャンル : 本・雑誌

『失われた時を求めて9 第5篇 囚われの女 I 』その2 2008.11.26

こちらから続いてます。
まあ、作者が元々ゲイだから、女性に対してこういう見方しか出来ないのか、わからんのですが・・・こういう男尊女卑的考えが不快です。
いや、ゲイの方が女性の魅力を理解してそうな気もするし、関係ないのかなあ。日本のオッサン (政治家とか) で、こーゆー人多そうですが。(もし、この私の発言も差別的に見えたらゴメンナサイ。そういうつもりではありません。) 以下引用。

 いずれ分かることだが、ばかげた話し方がまだ残っていたにもかかわらず、アルベルチーヌは驚くほどの成長も遂げた。それは私にとってまったくどうでもよいことだった。女が精神的にすぐれていることなど、ほとんど私の興味をひきはしなかったので、だれかに向かって相手のすぐれている点を指摘したとしても、それはまったくのお世辞にすぎなかったのだ。

語り手にとって、女とは鑑賞と欲望の対象でしかないとゆー気が、次の美しい文章でも感じとれます。

それにしても、微笑みかける若い娘の瞳の上に咲く黒いスミレの渦まく冠ほどに美しいものがまたとあるだろうか。たしかに微笑みは、いっそう多くの友情をさし出しはするだろう。だが、花咲く髪のつやつやした小さな巻き毛は、いっそう肉体と密接な関係があり、肉体がさざ波に変形したように思われて、いちだんと欲望をそそるものなのだ。

愛とはそういうものじゃないでしょ!という箇所が、この先いくつかありましたが、それは後々引用します。
その3へ続きます。



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テーマ : 読書感想文
ジャンル : 小説・文学

『失われた時を求めて9 第5篇 囚われの女 I 』その1 2008.11.22

まず、本の厚さにホッとしました。それでも477ページありますが、700ページぐらいのが立て続けだったものだから。(しかも以前はハードカバーで読んでたっつー・・・)
これを今書いている現在、読み終えてはいないのですが、思ったことをつらつら書いていきたいと思います。
このへんに来ると、ますます語り手の「愛」っつーもんが、わからなくなってくるのは、初読の際も思ったことを記憶してました。
語り手に共感できるっつー方の意見なんぞも聞いてみたいです。
好きな人と一緒にいられる事、くっついている事の幸せなんぞ、この語り手には一切ないとしか思えんのですが・・・。
愛されると冷める、冷たくされると夢中になる、ってのは、ハンター的ですね。愛じゃないっしょ、コレは。
ほんっっとに、そこだけは納得いかない事だらけなんですが、ズバッと鋭く真理な言葉が出てくるからドキッとします。恋愛以外では共感しまくりなんです。以下引用です。

他人の生活にかんして何か正確なことを知ると、人はそこからすぐさま不正確な結論を引き出し、こうして新たに見出された事実が、これとまったく無縁の物事まで説明すると思いこむものなのである。

あるある~~!
そっかあ、だからあれはこうだったのかあ!ってソレとコレとは話が全然違うやろ!っつー事、ありますよね。
次回へつづきます。



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ガストン・ルルー『オペラ座の怪人』その3 2008.11.20

ロン・チャニーのサイレント『オペラ座の怪人』でも、すんごい印象的で妖しくカッコ良かった、ドクロの仮面に真紅の服、羽飾りのついた大きな帽子姿のエリック。
これは見事にハッとさせられました。
そのシーンが原作で描かれています。以下引用。

 その人物は真紅の服を着て、どくろの上に、羽飾りのついた大きな帽子を被っていた。ああ! これはまた何と見事にどくろを真似ていたことか! 彼を取り巻く若い弟子たちは大騒ぎして讃めたたえ……どんな先生のところで、地獄の王プルトンが通うどんなアトリエで、これほど見事などくろを作り、描き、化粧してもらったのかと尋ねた! 死そのものがモデルになったにちがいなかった。
 羽飾りの帽子と、真紅の服のどくろ男は背後に赤ビロードの長いマントを引きずっており、その炎のようなマントは床の上に堂々と伸びていた。マントの上には金文字である文句が刺繍されていたが、みんながそれを読んで、大声で繰り返していた。「わたしに触れるな! わたしは通りすぎる赤い〈死〉だ!……」


クリスチーヌが消える鏡張りの部屋のシーンも、美しく印象的でした。

   

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ガストン・ルルー『オペラ座の怪人』その2 2008.11.17

現在読書中の『失われた時を求めて』の語り手の恋愛には、とっっても不満というか理解不能というか、なことを度々書いてきましたが、〈愛〉に関しては、この『オペラ座の怪人』は実に良いですね。
悲しく美しく。
恋愛感覚?みたいなのが、良く表現されていると思った一文を引用です。
これは怪人ではなく、ラウルですが。

そして当然のことながら、一瞬たりといえども、歌姫と結婚するなどと考えることは彼にはできなかった。ところがいまでは、とても甘い感動につづいて、ある耐えがたい感覚に襲われたのである。感覚? 感情だろうか? そのなかには生理的なものと精神的なものとが含まれていた。胸が痛かった。まるで切り開かれて心臓を奪われたかのように。彼はその部分に恐ろしい空虚を感じた。それは本物の空白であって、もはや他人の心でしか満たされないであろう! こうしたことはある特殊な心理がもたらす出来事であって、どうやら恋愛によって、あのふつう一目惚れと呼ばれる不思議な打撃によって心を打たれたことのある人たちでなければ、理解されえないものらしいのだ。

その3 (多分3回で終了です) に続きます。

   

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ガストン・ルルー『オペラ座の怪人』その1 2008.11.15

この前CSで録画して観たロン・チャニーのサイレント『オペラ座の怪人』を観てから (って初めてではないですが)、そのあまりの美しさに、これは原作を読みたいと思いまして、ちと『失われた時を求めて』の読書疲れもありまして、息抜きにもなるかと思いきや・・・とんっっでもなかったです。よけいちかれたよ~~。

読む前に誰訳が良いかチェックしたのですが、角川が読みやすいが、創元推理文庫の三輪秀彦訳の方が格調高いとか、映画の雰囲気をよく伝えているとか、そんな意見が密林等で多かったので、それならこっちだなーと、創元推理文庫で読みました。
そしたらもう読みにくいのなんのって!!すんごいだるかったです。_| ̄|○
終盤に「拷問の部屋」ってのが出てくるんですが、この読書がまさに拷問ですぜ。
固いのと格調高いのとは意味が違うと思うんですけど。まるでエキサイト翻訳サイトだよ!ってな所もあったし。
しかも期待していたゴシック的雰囲気も、それほど感じられませんでした。
黒魔術とかそーゆーの出てくんのかと思ったんだけど。
映画とかなーり違うというのは、ありがちですが、たいていは原作の方がずっとイイってパターンなのですが、まあでも、ラストは原作の方が、私は好きです。
クリスチーヌ・ダーエも、ロン・チャニーの映画では、ちとヒドイ女なんでねーか?ってな感じでしたし。
紀田順一郎の解説から、ちと引用。

 映画ではエリックは「独学で音楽家となり、さらに黒魔術の教祖となり、マニアックな犯罪者として流刑となったが脱走」という経歴になっている。

ってな訳でして、私、小栗虫太郎的世界が繰り広げられるのかと期待しちまったんですね。
まあ、エリックの経歴なんかは〈マゼンデランのばら色の時〉 なんてのは、原作の方がおもしろかったんですが、もっと暗黒の世界的なものが出て来るのかと思ったら全然だったし、とにかく進みが遅くて無駄に長い気がしました。
部屋の仕掛けやなんかは、好きな人にはおもしろいかもしれません。

ってな感想ですが (汗)、次回につづきます。

   

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『失われた時を求めて8 第四篇 ソドムとゴモラ?』その5 2008.11.13

次に引用する文は、映画『ベニスに死す』を連想しました。(感想こちら) 『ベニスに死す』はトーマス・マン原作なのですが。

ドンシエール=ウェスト駅の待合室やプラットフォームにいる乗客たちが判で押したように週に三回見かけるのは、このふとった、半白の髪の、黒い口ひげをたくわえた男の通る姿で、口紅を赤くぬったその唇は、シーズンの終わるころより夏の方がいっそう目立ったが、それは強い日ざしでどぎつくなった口紅が、暑さのために半ばとけかかっていたからだ。

シャルリュス男爵は好きなキャラです。
この人もモノホンの良さがちゃんと解る人で、と言うか、この人ほどわかる人はいないんじゃないかってくらい。
それでいながら、人間の滑稽さや悲しさがよく表現された登場人物です。
次は、真理だ!と思った文です。

人類の法則によると――むろんそこに例外があるのは当然だが――意固地な者とは他人に受け入れられなかった弱者であり、また他人の評判などを気にしない強者のみが、凡人には弱さと見られるようなあの優しさを持つことができるということを。

最後に豆知識を。
「四百発やる」の意味を、訳注より引用です。

子供などが無分別なことをする、放埒な生活をする、の意。トリュフォー監督の映画『大人は判ってくれない』の原題は、Les quatre cents coups (四百発) である。



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『失われた時を求めて8 第四篇 ソドムとゴモラ?』その4 2008.11.11

今回は、にゃるほどわかるかも~と思った文を引用です。
結構良い文なので、どこまでにしたら良いかが難しいところでした。なので、ちと長いですが…。

私はどうやら鉄道を使ってお伽噺のような旅をするのが好きだったために、自動車を前にしたときのアルベルチーヌの喜びようを共有できなかったらしい。自動車はたとえ病人であろうとも行きたいところに連れてゆくし、また行く先を――それまでの私が考えていたように――個性的でかけ替えのない不動の美の神髄と見なすのを妨げるからだ。そしてまた自動車は、かつて私がパリからバルベックへ行ったときに利用した鉄道とちがって、行く先を、ふだんの生活に起こる偶然事と切り離された一つの目標にしてはくれなかった。かつては汽車で出発するとき、行く先はほとんど観念的な目標だったが、着いたところはだれも住む者のないただっぴろい住居で、ただ町の名前だけが掲げられている場所、つまり駅だったから、目標はそこでもやはり観念的なものにすぎず、ただ駅が一つの具体化であるように、いよいよそこに近づけることを約束するもののように思われた。汽車はこんなふうに私たちを、お伽の国に連れてゆくように一つの町へ運んで行き、私たちはまず、劇場の観客がさまざまな幻想をくり広げるように、地名の要約する全体のなかで町を思い描くのだが、自動車はそうでない。自動車は私たちを通りの楽屋裏にまで侵入され、立ちどまってそこに住んでいる人に道をたずねる。

にゃるほど。確かに汽車というのは、車と比べて遥かにロマンティックなものかもしれません。
私も、目的地に時間をかけて辿り着くのが、わりと好きです。飛行機で1時間半・・・とかってのよりも。
奄美大島まで船で往復した経験があるですよ!汽車と違って景色はほとんど一緒ですが。(笑)
決まった仕事があると、日数が限られて、なかなかそうも行かないんですけどね。あの時はちょうど派遣のくぎりだったので出来たのでした。
この巻の感想、多分次回で終わりです。



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『失われた時を求めて8 第四篇 ソドムとゴモラ?』その3 2008.11.7

どーも違和感がつきまとう語り手の恋愛ですが、これもしかしたら、同性愛者である作者が、その自分の恋愛を男女の恋に置き換えている事から来るのではないかしらん……なんて事も思ってみたり。
この点、大勢の意見を聞いてみたいところです。
2つ引用します。

心ならずも私はいつも嫉妬に悩まされると、サン=ルーと「ラシェルよ、主の」の関係や、スワンとオデットの関係の思い出につきまとわれて、相手を愛したが最後もう自分は愛されなくなるのだと思いこんでいたのであり、女性を惹きつけることができるのはただ利害関係だけだと信じていたのだ。

時代が違うとは言え、なんだか男尊女卑的な気も。

私の愛は本物だった。なぜなら、私は彼女たちに会って自分ひとりのものにしておくことを、すべてに優先させたし、またある晩、姿をあらわさない彼女たちを待って、すすり泣いたからだ。

うう、この感覚ぜんっっぜんわからんです。ってか、はっきし言って「愛」と違う気すら。この強すぎる「所有欲」は何なんだろか、と。
まあ愛に所有欲は含まれるかもしれませんが。
この人の愛には「信頼」という文字は皆無ですね。この人自身も恋人に変な嘘をよくつきますし。
サン=ルーとアルベルチーヌを、ほんの数分でも2人きりにしておくのが嫌で、友人ブロックの父親に挨拶しに行くのを断ったりするんですから。
全てにおいてアルベルチーヌと会う事を優先させ、親友であるサン=ルーに、こちらから声をかける日以外は来るなと言ったり・・・(-_-;)
よく、まだ若い女の子に、カレシ絶対優先で友達付き合いが極端に悪くなるって人がいましたが、恋愛以前に友達を大切に出来ないということに、人間性を疑います。
それに結構簡単にこの人の愛は消えてなくなるんですよ。そう簡単に消えるものかよ!と。
つづきます。



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『失われた時を求めて8 第四篇 ソドムとゴモラ? 』その2 2008.11.4

『失われた時を求めて2 第一篇 スワン家の方へ?』その3で、「2人の恋愛の愛情の度合いというのは、片方が強くなる分、片方が弱まるという恋愛の法則みたいなものがあるのではないか、なんて事も思ったのでした。」なんて事を書いたのですが、私なんて、愛されるほどに愛しちゃうけどなあ、と思うのですが、男と女の違いなんでしょうか? それか私だけか?
恋愛について、3つ引用したいのですが、字数制限にひっかかりそうです。とりあえずコレだけ。

なるほど人はみな愛されるときの楽しさを口にするけれども、あれは嘘っ八で、そんな楽しさは常に運命によって拒否されており、こちらが愛してもいないのにこちらのことを好きになる人間は我慢ならないように見えるというのが一般的な法則で、それが及ぶ範囲はただシャルリュス氏のような類いの者のみならず、はるかに遠くまで広がっている。

まあ、これは上の話とまた違い、好きでもない人に愛されりゃあ、そりゃそうだな、とゆー感じです。
しかし、どちらも同時に愛すると言うのもまた、難しい話じゃないっすかっっ!まずはどちらかが愛し、一方もだんだんと・・・ってな事もある訳ですから。
実際自分なんて、まず自分が、だとうまく行かない事が多く (´;ω;`) 、最初は全くアウトオブ眼中だったのにもかかわらず、いつの間にやら・・・ってなパターンもあったりします。

この小説の感想、ヘタしたら、いつの間にやらプライベートな話にいっちゃいそうで恐いっすね。気をつけなきゃ~~。



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『失われた時を求めて8 第四篇 ソドムとゴモラ?』その1 2008.11.2

いやはや、この巻は全体的にだるくてしょうがなかったです。
自分の頭の疲れ度も関係してるかもしれません。前はこの当たりも楽しめていたみたいでして。
初読の時は、仕事のヒマな時期を選んで読んだのですが、もうなんだか、あの頃に比べて、仕事量増え過ぎ!
それと、もしかしたらですが、ちと書くのが恥ずかしいですが、初読→現在まで、結構な恋愛を経験してきたので、恋愛観に共感出来ない所が大きいからかもしれません。あーでも共感出来なかったのは前回も一緒だしなあ。

そんな中、おもしろい箇所もあり、またあちこち付箋も貼った訳でして、引用していっちゃいます。
医師コタールは、実におもしろい登場人物です。仕事は出来るが、寒いギャグばかり言って周りを寒くし、今でいうKY的な (←この言葉は大嫌いですが) 悪い人じゃないのに、むしろ良い人なのに、うざがられて煙たがられて・・・いるいる~~!私たちの周りにも!って感じの~~
あ、これはコタールじゃなくてサニエットの話でした。(汗)
以下引用です。

社交生活という観点から見た彼の欠陥は――いろいろとすぐれた長所を持っていたにもかかわらず――以前はコタールの欠陥と同種のものだった。すなわち、臆病なこと、人に気に入られたいと考えすぎること、しかも努力をしてもそれに成功しないこと、だった。

なんだかドストエフスキー的な感じもします。
「努力をしてもそれに成功しないこと」に涙。
今では重々しい外観を身につけたコタール。年月の経過と共に変化していく登場人物たちが、おもしろいです。
次は、ちと長くなりそうなので、この辺で次回につづきます。



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Author:吉乃黄櫻
ハードロックギタリストで作詞作曲家(まだアマチュアだけどな)吉乃黄櫻の読書ブログ。
60~70年代のロック、サイレント~60年代あたりの映画、フランス・ロシア・ドイツなどの古典文学が好きな懐古趣味人。
西武ライオンズファン。
峰不二子、デボラ・ハリー、ウエンディー・O・ウィリアムスが憧れの人!

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