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『失われた時を求めて11 第六篇 逃げ去る女 』その6 2009.1.27

こちらからつづいてます。
そして、もはやアルベルチーヌへーの愛も消えた語り手。(まあ、いつかはそうなるのかもしれませんが)
以下の文は、なんとなくわかると言うか。

他人に対する私たちの愛情が衰えるのは、他人が死んだためではない。私たち自身が死んでいくからだ。

そして、愛について、もうひとつ引用です。

実際、アルベルチーヌを選ぶ、彼女を愛する、ということは、理性がどれほど否認しようとも、彼女のすべての醜さまで知りつくすということではなかろうか。たとえ不信感がまどろんでいるような瞬間でさえ、愛とはその不信感の継続であり、その変形ではなかろうか。愛とは先見の明ではなかろうか (恋する男本人にも分からない証明である)。なぜなら欲望は常に私たちと正反対の方へ向かい、苦しみのもとになるものを愛するように私たちを強いるからだ。ある人間の魅力、その目、その口、その肢体には、かならず私たちを不幸の底に突き落とすことのできる未知の要素が含まれている。だからその人に惹かれるのを感じ、その人を愛しはじめるということは、どんなに相手を潔白だと思おうとも、すでに恋人のおかすあらゆる裏切りと過ちを、違った形で読むことなのだ。

前半部分のみだけ賛成です。
まあ、その後の部分は、この人の恋愛のタイプがそうなんだろうな、と思います。



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『失われた時を求めて11 第六篇 逃げ去る女 』その5 2009.1.25

*ネタバレありですが、どーせ本の訳注や前書きなどでネタバレされてしまふ箇所です。

アルベルチーヌの死のシーンは、『源氏物語』の紫の上の死のシーンを思い出しましたが、その源氏の悲しみと比べたら、この語り手のなんとうだうだしたことか!
源氏の空白の方が胸を打ちます。
この本全体が、すんごいうだうだうだうだしている気もします。
アルベルチーヌの秘密をエメに調べさせ、それを知った事よりも、知っている事をアルベルチーヌに知ってもらいたかった。って・・・もうほんっっといやしいとゆーか、くだらんとゆーか。

しかし、以下の所などは良いですね。

そのとき私は、自分をあんなに退屈された生活――少なくとも自分では退屈だと思っていた生活――が、逆に快いものだったことを理解した。

もうひとつ。

私はただ宝物の光が上から自分のところにまで反射してくるのを見て、それを完全にわが物にしていると思いこんだために、その本当の値打ちを評価するのを怠ったにすぎない。そのためにこの貴重な宝物も必然的に、私が想像力を働かせて評価していたどんなつまらない快楽に比べても劣るように見えたのだ。私は理解した、まるで牢獄からもれてくるように見えたこの光が、私の心にどれほどの充実感や、生命力や、幸福感をすべりこませるかを。

人間失ってみないと、その本当の価値がわからないんですよね。
この巻、次回で最終回かな?



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『失われた時を求めて11 第六篇 逃げ去る女 』その4 2009.1.23

◆またまたドストエフスキー◆

まずはいきなり引用から。

そして、フランソワーズがアルベルチーヌの手紙を渡してくれたとき、安心できる多くの論理的な理由があったにもかかわらず、私はただちに確信したのである、起こるはずのないことが起こったのだ、いわば数日前から分かっていたことだが、これはアルベルチーヌの出ていったことにかんする手紙だ、と。絶望のなかで、自分の炯眼にほとんど満足しながら、私はそう自分に言いきかせていた。あたかも、発覚することはありえないと知りながらも、びくびくしている殺人者が、彼を召喚した予審判事のところで、資料の冒頭に自分の犠牲者の名前が書かれているのを不意に目にしたときのように……

ここ、『罪と罰』を読んでいれば、ピンと来るんです。訳注より引用です。

リーヴル・ド・ポッシュ版の注は、この殺人者と予審判事にドストエフスキーの『罪と罰』を想起している。

*以下ネタバレあり

この語り手、親友であるサン=ルーに対する気持ちが、これまた嫌だなあ、と前々から思っているのですが、この人の友だちの基準って、利用できるか出来ないかしかないような気までしてしまいます。
利用するだけしといて、自分から相手の為にってなくないですか?
それでいて、意地悪されただの裏切られただのと、もういいかげんにしろ、と。
頼んだことが失敗したって、人に頼んだんだからしょうがねーだろ、とか。
しかし、アルベルチーヌに対して、最後の最後には恥もプライドも捨てるところにはホッとしました。
そうなった途端に・・・人生とはなんと皮肉な結果になることよ。

次回へつづきます。



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『失われた時を求めて11 第六篇 逃げ去る女 』その3 2009.1.21

カッコ書きの部分で、おもろいのがありました~~引用です。

何人もの女に去られた男は、その性格や、常に同じで予測しやすい反応のために、ほとんどいつも同じ去られ方をするのであり、だれにもその人なりの風邪のひきかたがあるように、だれにも独特の裏切られかたがあるものなのだ)。

実際どうなのか、わかりませんが。
前回、うだうだ言ってる場合かよ?イラつく~ってな事を書いたのですが、もう自尊心だの何だのと言ってる場合じゃないし、ほんといいかげんにしろよ( ゚Д゚)ゴルァ な感じなんすよ。以下引用です。

しかし少なくともかつてジルベルトに対して感じたもののなかで今なお残っているものがあるとすれば、それは戻ってきてくれと人伝てに頼みこんで相手からぞっとするような男とあしらわれたくない、という自尊心だった。私は、帰ってきてほしいと思っているような素振りは見せずに、彼女に帰ってきてもらいたかったのだ。

このあたりを読んでいて、(全ては引用していませんので、引用からの判断ではわからないと思いますが) 語り手のショックは「アルベルチーヌの方から」去っていったという事実によるところが大きいのではないか? と思いました。

次回へ続きます。



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『失われた時を求めて11 第六篇 逃げ去る女 』その2 2009.1.19

いきなり引用です。

未知の状況を思い描くのに、想像力は既知の要素を借りてくるから、そのために未知の状況を思い描くことができなくなってしまう。ところが感性は、どんなに肉体的なものであっても、新しい事件からまるで稲妻の軌跡のように、独特のサイン、それも長いあいだ消えることのないサインを受けとる。そして、私独特のサイン、それも長いあいだ消えることのないサインを受けとる。

前半部分など、実ににゃるほど!なのです。
何に関しても言えると思うのですが、ここまでいろんな良いものが出尽くしてしまうと、作曲にしても小説にしても、なかなか新しいものをつくり出すのが難しくなってきますよね。
そんな中で、感性を鋭くして、感じとることが出来るようにしておかねば、と思います。

アルベルチーヌの去った所からはじまるこの巻。
この緊急事態の時の語り手の対応が、これがイライラしちゃうんです。うだうだ言ってる場合かよ?と。とりあえず引用です。

なるほど相手にこの上もなく激しい未練の気持ちを起こさせようとする女は、おそらくいくぶんか、この心に加えられる打撃を当てにしているだろう――それほどに人は他人の苦痛など気にしないものだ――。ことによると彼女はよりよい条件を求めたいばかりに、出てゆく振りをしてみせているだけかもしれない。あるいは仕返しのために、ないしはこれからもつづけて愛されたくて、さらには周囲に張りめぐらされていると感じた倦怠と無関心の網をばっさり断ち切ってよい思い出を残したいがために、永遠に――永遠にだ!――出ていってしまい、相手の心に衝撃を与えようと望むのかもしれない。

この語り手、駆け引きとかスゴイぢゃないっすか。絶対に自分には無理な真逆な恋愛なんです。
上の文、言えてるところもあるんですが、それは復讐したいだけの事をされてる相手にしか発生しない感情ですし、自分を愛してくれて本当に大事にしてくれている相手には、決して打撃を与えようとは思わないと思います。(それか人によるの?)

それと、アルベルチーヌがいなければヴェネチィア旅行が出来るのにと思っていた語り手。それも自分のエゴの為に、アルベルチーヌを監視したいが為の断念なんですが(-_-;)、それにしても今ではヴェネチィアへの欲望が、なんと遠くに去ってしまったことか!と書かれた箇所があり、実現可能となると熱がさめるのは、恋愛と同じなんだろうか、なんてことも思いました。
次回へ続きます。



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『失われた時を求めて11 第六篇 逃げ去る女 』その1 2009.1.17

 

*ネタバレあり

ネタバレありと言っても、どーせ、間違いなく、前書きやら表紙裏やら訳注やら、あらゆる所でネタバレされてしまうので、ココで書いても同じ事だと思うのですが。(^^;)
この巻は実に重要な、アルベルチーヌの死などが出てきます。
その前に、語り手にほぼ監禁状態にされていたアルベルチーヌが去って行く訳でして、彼女の死に関しては、プルーストの恋人 (男性) の死の体験が元になってるという話です。
やはり私は、同性愛を男女の愛に無理矢理置き換えている所に無理が生じていると思うんですけどね。語り手の恋愛は自分には絶対理解出来ないとしか思えないし・・・。
それと、ここまで読んできて思うのは、訳注の多さに辟易してしまうのですが、これ、翻訳者はとんでもない苦労してますよね。
この訳注の多くは、プルーストのいいかげんな性格から来ているとも言えるのではないかと…。
とにかく矛盾、勘違い、思い違い、不正確な引用の多いこと多いこと。
姪なのか娘なのか? とか、名前が途中で変っていたり、とか。
死んだはずの人間が、その後サロンにいたりするなんてしょっちゅうですから!
書き直している途中で作者が亡くなってしまったという事情もありますが、それにしても、っつー感じです。
そして、これ1作を残して亡くなった訳ですが、なので非常に判断がしにくいのですが、果たして作家としてはどうなんだろうか? と誰も決して書かない事を勇気出して書いちゃいましたよ。
なにしろ世界の名作ですからね。
超大作だから大目に見るのか? 果たして短篇、中篇などを書けば、こういう矛盾は起こらないのか? と考えてみるのですが、引用の不正確さなど、明らかに慎重さに欠けるし、下調べは作家の義務ではないの? と思ったりしてしまいました。

だからと言って、それを補って余ある価値は、やはりあるんではないか、とも思うわけです。
確かな眼を持った貴重な作家ではあったんです。
って訳で、また次回から引用しながら、感想を書いて行きます。



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【漫画】落合尚之『罪と罰』 2009.1.15

   

現在出ている4巻まで読了しました。まだ連載中の漫画です。
こちらも是非↓
ドストエーフスキイの会189回例会 清水正氏「マンガ版『罪と罰』二種」その3
ドストエフスキーの『罪と罰』(感想こちらから) を見事に現代の日本に置き換えた作品です。
いやあ、ほんと、素直に「やるなあ」と思いましたぜ。
名前の件はこちらに書いたので省略しますが、変えた設定なども、なかなか見事!
リザベータが高校生リサになり、江川卓によると「お光さん」になるアリョーナ婆さんは、リサの同級生「ヒカル」。
このヒカルがこれまた、殺すのには惜しい逸材だったり。
原作とこれだけ変えているのだから、リサは後々も重要なソーニャ的役割りを兼ねるのだろうか、なんて思って読んでいると、おっと、そう来るか!と驚かされたり。
(なるべくネタバレなしで行こうと思うと、実に書くのが難しいのですが…)
ラスコーリニコフ=弥勒のキャラも、納得のいくものだし、原作を深く理解しつつ、噛み砕いて自分のものにして作品に仕上げている感じがしました。
3巻終わりに登場するスヴィドリガイロフこと首藤が、これまた、すんごい良いね!
ストーリー的にもおもしろいし、哲学的にも、えーそれは違うだろ、みたいな面もないし、いやはや驚きました。この後の展開も期待できます。

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テーマ : 漫画の感想
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渡辺久信『寛容力~怒らないから選手は伸びる~』その5 2009.1.12

◆にゃるほど!なヒーローインタビュー◆
去年のライオンズの魅力のひとつに、ヒーローインタビューのおもしろさがあったかと思います。
毎回楽しみにしていましたし♪
そして、この本を読んで、そっか!そうだったのか!と実に納得しちゃいました。
監督は「これからも応援よろしくお願いします」で締めるのはやめようと提案したそうです。にゃーるほど!!
ぬわんと、春のキャンプで「ヒーローインタビュー」講座を開いたそうです。
正確には講師を招いて「人を引きつける、興味を引く話し方」という講座を開催したのが、自然な流れで「ヒーローインタビュー」講座になったとか。

そして、渡辺監督の経験として、現役時代監督にも恵まれていたと思います。それぞれの名監督にいろいろ学んでいます。
その中には反面教師的なものもありました。
大事な試合、ブライアントに対して、細心の注意を払い、狙い通りに投げたストレートが打たれた時に森監督に言われた「ナベ! なんでお前、あそこでフォークを投げないんだ!」というひとこと。
そこから彼は、若手の選手が悪い結果を出したときも、結果だけを見て話すことは絶対にしないという考えを持つに至ったのです。
そして、ラストの1年、ヤクルトに移籍し、野村監督から学んだことが、実に実に大きかったと書かれています。
こちら↓↓↓も是非ご覧くださいませ。

NHK知るを楽しむ 人生の歩き方 野村克也逆転の発想 その1
NHK知るを楽しむ 人生の歩き方 野村克也逆転の発想 その2
NHK知るを楽しむ 人生の歩き方 野村克也逆転の発想 その3
   NHK知るを楽しむ 人生の歩き方 野村克也逆転の発想



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テーマ : エッセイ/随筆
ジャンル : 本・雑誌

渡辺久信『寛容力~怒らないから選手は伸びる~』その4 2009.1.10

渡辺監督の良い所に、頭の柔らかさと勇気があると思います。
僕は常々「常識の殻を破って、新しいことに取り組まなければ、いいものは生まれない」と考えています。と書かれていますが、常識の殻を破って新しいことに取り組むというのは、それがなければ出来ない大変な事だと思うのです。
以下引用です。

 まずは、それまで伝統的に2つだったバッティングケージをひとつ増やし、中央のケージではチームバッティング中心の練習を行う、という取り組みを開始。これでこれまで以上の、打撃練習の効率アップを図りました。
 また、キャンプ中盤の疲れが出てくる時期には、投手陣をプールに入れました。そこでは筋肉をリラックスさせると同時に、水の中で肩を動かしたり腕を回したりするなど、水の加重を利用したトレーニングを行うこともその目的です。
 このプールトレーニングは僕が現役のころには、投手陣のメニューの中に入っていました。僕自身の経験から非常に効果があり「これはいいな」と思っていたのですが、いつの間にかメニューから外れていたものです。キャンプ地にお借りできるプールがなかったことが、その理由です。そこで僕が復活の方法はないかと模索したところ、たまたま今キャンプ地にしている宮崎で、今年からプールができるということ。ぜひに、とお願いして、復活させました。
「やって失敗したら、また新しい取り組みをすればいい」
 その意識がコーチスタッフの間で共有できたからこそ、結果につながる積極的な取り組みが、数々生まれてきたのだと思います。


これらのことは、解説者時代に他球団のやり方を見ることで学んだことが大きかったようです。
そして、こうも書かれています。

「不特定多数がどう思うか」ではなく、「自分がどう思うか」に従うこと。間違えていたら、それを認めることで成長すればいいのです。常識や固定観念に従った決断ばかりしているようでは、成功しても失敗しても成長は望めませんからね。

多分、次回で最終回です。



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テーマ : エッセイ/随筆
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渡辺久信『寛容力~怒らないから選手は伸びる~』その3 2009.1.8

◆デーブ大久保◆
シーズン最初、監督も未知数なら、デーブコーチもこれまた未知数でした。
実際私なんぞ、この起用を知った時には工エエェェ(´д`)ェェエエ工 って思っちゃいましたし・・・(^^;)
それがまさかまさかの大活躍。ひっじょおおおに優勝に重要な役割りを果たしたのが、この人です。
もうビックリでしたね。この人ナシでは優勝もなかったかもってくらい。(更迭はほんっっとに残念…(涙))
渡辺監督は、デーブ起用には自信も確信もあったそうです。もうその眼力見事でしょ!
まずは、あの「明るさ」も大きい理由でしたし、それだけではなく、彼の天性の才能のひとつに「誰にも負けない、野球に対する真摯な態度」があるのだとか。
そして彼は「メモ魔」でもあるらしく、彼の風貌からすれば意外に思われるかもしれませんが、じつは大久保はそういう、マメな男なのです。と書かれています。
そのメモ魔ぶりは、飲みに行っている時でさえメモを離さず、工藤や苫篠、ときにはお店の女の子の意見さえも熱心にメモっているのだとか。
そして、アメリカでメジャーリーグのキャンプを取材する中でコーチングスキルを学んだ経験もあるんですね。
以下引用です。

 現役時代から英語ができる大久保。外国人選手とコミュニケーションを取ることなど、新外国人に和式トイレの使い方を教えた、という話があるくらいですからお手のものでしょう。アメリカでも多くのコーチ、選手に物怖じせずどんどん話しかけ、持ち前の野球に対する情熱で質問攻めにして、さまざまな知識を吸収しているだろうことは容易に想像できます。さらに自分から若い選手に近づき、教えることを厭わないフットワークの良さがあります。

にゃるほど!です。まだつづきます。



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テーマ : エッセイ/随筆
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渡辺久信『寛容力~怒らないから選手は伸びる~』その2 2009.1.6

内容的にも前回の続きになりますが、とりあえず引用です。

「自分が現役のころ、これは簡単にできたから、この選手もそうだろう」というのは、明らかに間違いです。これは時代とは関係なく、選手それぞれの個性もあり、得意、不得意もあるのですから。これは極端な例ですが、わかりやすくいえば変化球で勝負するピッチャーに対して、速球派だった僕が「なぜお前は速球を投げないのだ」というようなものなのです。
 とにかく「自分の物差しで選手を測るのはダメ」。これを徹底して意識しました。そうしなければ、選手たちはそのうち指導者の発する言葉自体に拒否反応を示してしまいかねません。


そして、渡辺監督は、こういうことを台湾時代、言葉の通じない台湾の選手たちを指導していたときに学んだそうです。
引退後に台湾に渡り、指導者どころか現役復帰までして苦労して教えながら投げ、その後は解説者などの道を辿り、コーチになり、その全ての過程が、あらゆる視点からものを見る力をつけ、心理学的なものを自然に学び、勝利出来る監督となる事に繋がっているんですね。
1人1人皆性格がそれぞれで、あらゆる理由で才能がありながら、つぶれていってしまう選手がいます。
どういう指導者に出会えるかで、人生180度違ってしまいますよね。
渡辺監督は、傲慢さから潰れてしまいそうだった選手を、見事やる気にさせています。
監督は彼をあえて突き放し、本気で叱ったそうです。以下引用です。

 もちろんその選手の心の弱さは「傲慢」から来るもので、自信のなさから来る心の弱さを持っている相手の場合は、また対処法が変わってきます。しかし、いずれにせよその選手が持っている "意識の壁" を壊すには、本気でぶつからなければいけない。技術的な指導は、目線を下げて丁寧に。意識改革が必要な場合は、目を見て本気でぶつかること。彼を指導することで、僕自身がいろいろなことを教えてもらっていたのです。

まだつづきます。



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渡辺久信『寛容力~怒らないから選手は伸びる~』その1 2009.1.5



*野球に限らず、あらゆる指導者、部下との関係に悩む上司などの方も必見な本です!

去年のシーズン始まる頃、誰がこの結果を予想していたでしょうか。
私なんて、これから暗黒の時代に突入だ・・・と覚悟していた訳でして。
ナベQの監督の腕って、全くわからんかったですよね。台湾に行って活躍してたり、ってのは知っていましたが。
そして、就任1年目で見事ペナント1位で日シリ優勝!アジアシリーズもと完全制覇!!♪\(>▽<)/♪
それが何故成し遂げられたか、この本を読むと理解できます。
ナベQの人生ストーリーが、そしてその人格が、まさにこの勝利を導くストーリーなんです!

よく「上司にしたい有名人」なんてのをやってますが、私、ナペQこそ、その最もなるものなんではないかと思いました。
選手があれだけ伸び伸びとやれたのは、まさに監督の人格、人との関わり方、相手を理解する、しようとする力の結晶だったんですね。以下引用です。

 今の選手たちは、僕らのような時代には生きていません。ですから、指導している際にいきなり頭ごなしにいわれてしまうと、それだけでもう拒否反応を示してしまう。それが続くと、だんだん選手からコーチのほうに近づいてこなくなる。そんな光景が展開されてしまうのです。
 そういうわけで、指導の際にはとにかく「言い方」が重要になってきます。
 守備練習の際に良くないところを指摘したり、注意をするにも、昔のように、
「おまえ、何をふにゃふにゃやっているんだ。そんなんじゃエラーするぞ」
 とか、
「ヘタクソだな。手本を見せてやるからグラブを貸してみろ」
 などと言うのではなく、
「そのやり方だとこういう理由でエラーをする確率が高くなるから、こうしたらどうだ」
 とか、
「僕が現役でプレーしたときはこういうふうにやっていたんだ。ちょっとグラブを貸してくれ。やってみせるから」
 というように。言い方次第で、選手たちがそのアドバイスを素直に受け入れられるかどうかが決まってくるのです。


つづきます。

こちらも是非~Sports Graphic Number 2008年 11/27号 日本シリーズ完全詳細 西武VS巨人



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Author:吉乃黄櫻
ハードロックギタリストで作詞作曲家(まだアマチュアだけどな)吉乃黄櫻の読書ブログ。
60~70年代のロック、サイレント~60年代あたりの映画、フランス・ロシア・ドイツなどの古典文学が好きな懐古趣味人。
西武ライオンズファン。
峰不二子、デボラ・ハリー、ウエンディー・O・ウィリアムスが憧れの人!

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