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ドストエフスキー『虐げられた人びと』その2 2005.7.12

アリョーシャという男は、軽薄を絵に描いたような、人に流されやすいバカなおしゃべり男で、こういうヤツは大嫌いですね。しかし、この男、『白痴』のムイシュキン公爵と似ている気もするのです。
カフカの小説に出てくる、とんでもなく子供的な笑える人々にも似てるかも~。例えば『城』の、測量士Kの助手達等ですね。
そして、思うのは、『白痴』を読んだ時と同じく、純粋な人と言うのは、こうも人に害を及ぼすものなのか ! と言う事です。

おもしろいのが、アリョーシャの父親のワルコフスキー公爵。
ドストエフスキー小説に出てくる悪人というのは、私には結構好感が持てる場合が多いです。
何故なら、彼等は、やけに素直な所があるからです。偽善者とは違うんですね。
ワーニャをレストランに誘っての長い会話なんて、まるで『悪霊』のピョートルくりそつではないですか。

 

訳者、小笠原豊樹の解説では、これらの「虐げられた」諸人物と全く質の異なる人間像として登場するワルコフスキー公爵が、後年の作品の悪魔的な人物----『罪と罰』のスヴィドリガイロフや『悪霊』のスタヴローギン----の先駆をなすものであるという点で、多くの評者の意見は一致している。とありますが、私は、この人は、スタヴローギンよりピョートルだと思います。

「とにかく仮定してみてください。つまりわれわれが一人残らず自分の秘中の秘ともいうべきものを吐き出すとね。それも、口にするのが恐ろしいような、人には絶対に言わないような、あるいは親友にも決して言いたくないようなことだけでなく、自分で自分に認めることすら恐ろしいようなことまでも、一つ残らず恐れることなく吐き出すとする。そうしたら世界には恐るべき悪臭が立ちこめ、われわれはみんな息が詰ってしまうかもしれない。」

「あなたは罪悪、淫蕩、不道徳という点で私を非難なさるが、今の私が悪いのは、もしかすると、ほかの人間より露骨であるということだけで、ほかには何もないかもしれない。つまり、今申したように、ほかの人たちが自分自身にすら隠すことを、私は隠さないということですね……」


これらのセリフなんて、まさに『悪霊』のピョートルの「賢い人間と愚かな人間がいるだけで、卑劣漢でない人間などいるわけがない」ではないですか。

<その3>につづきます~。

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(2005/10)
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ハードロックギタリストで作詞作曲家(まだアマチュアだけどな)吉乃黄櫻の読書ブログ。
60~70年代のロック、サイレント~60年代あたりの映画、フランス・ロシア・ドイツなどの古典文学が好きな懐古趣味人。
西武ライオンズファン。
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