スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

スティーヴン・キング『IT』その4 2005.8.26

その1で「スティーヴン・キングって人は、いつまでも少年の時の心を忘れない人なんじゃないでしょうか。」と書きましたが、印象的な文の引用をひとつ。

奇蹟というものは美しいものであれ恐ろしいものであれ、起こるものだと考えてよいだろう。まあ、だいたい、しかし奇蹟がこの世界の活動を停止させてしまうことはけっしてない。朝の十時にすばらしい奇蹟が、もしくは恐ろしい奇蹟がとつぜん起こって、正午にチーズバーガーをひとつかふたつ食べるという日常生活はまったく変わらないのだ。
 だが大人になると、それががらりと変わってしまう。クロゼットになにかがひそんでいる、なにかが窓をかりかりひっかいていると思いこんでベッドでぱっちり目を開けているようなことはなくなる……だがなにかが、合理的な説明のつかないことが起こると、回路が焼き切れてしまう。脊椎の軸索や神経の樹状突起が熱くなる。びくびく怯えてがたがた震えて、想像力が踊り狂って神経をすり減らす羽目になる。起こったことを日常生活に溶けこませることが不可能になる。消化しなくなる。それがたえず頭にうかんでくる。毛糸の玉にじゃれつく子猫みたいに、頭をつんつんと突つく……そして最後には、気が狂うか、神経が機能を果たすことができないような状態に追いこまれる。


「解説」で、キングのインタビューがちょこっと出ています。そこから引用。

「--前略-- しばらくの間、トロールに想いを馳せていると、それがほかのアイデアを繁殖させ始めた。ひとつには、どのようにして子どもは大人になっていくのか、何が子どもを大人にするのか、どのようにしてぼくたちは変わるのか、たとえば、その事実として自分たちの顔の変化があげられる、といったものだった。顔が変化するとき、頭の中身も変わるのだろうけど、いちどきにそうなるわけではない。過去に戻って、子どもの頃の感覚を探索できる機会がある。大人になっても突如として湧き起こる恐怖だ。こうしたことをひとまとめにして表現する方法を考えた。その成果が『IT』なんだ。その本には、フランケンシュタインの怪物が登場する。狼男も出てくる。吸血鬼やミイラ男もね。まったくすばらしいよ。なにもかもが詰め込まれているんだ。いわば、書物の形をしたエピック・ホラー映画さ」

小説『IT』は、1981年9月9日に始まり、1985年12月28日に書き終わったそうです。
その間、他の小説も併行して書かれたそうですが。

   



クリックよろぴくー。
人気ブログランキングへ

スポンサーサイト

テーマ : ホラー&怪談:話
ジャンル : 小説・文学

コメントの投稿

非公開コメント

来訪者数:

現在の閲覧者数:

検索フォーム
プロフィール

吉乃黄櫻

Author:吉乃黄櫻
ハードロックギタリストで作詞作曲家(まだアマチュアだけどな)吉乃黄櫻の読書ブログ。
60~70年代のロック、サイレント~60年代あたりの映画、フランス・ロシア・ドイツなどの古典文学が好きな懐古趣味人。
西武ライオンズファン。
峰不二子、デボラ・ハリー、ウエンディー・O・ウィリアムスが憧れの人!

メインブログ黄櫻御殿
映画の部屋も( `・∀・´)ノヨロシク

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
フリーエリア
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR

アフィリエイト・SEO対策


国内格安航空券サイトe航空券.com


FC2ブログランキング


[PR]アクセスカウンター
[PR]東京 税理士

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。