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加賀乙彦『宣告』その3 2005.12.4

◆サイコパス◆

主人公の楠本他家雄 (何故こんな名前なのか…) は、精神鑑定により「無情性精神病質者」と診断された事があるのですが、この診断は多少誤りではないかと思うものの、これは今で言うサイコパスなのではないか、と思いました。以下引用。

 無情性精神病質者とは精神病者ではないが性格に著しい偏りのある人間で、良心、利他心、博愛、同情などの高等な精神能力をもたない人間である。この種の人間は道徳感情に欠陥があり、無恥で他人の運命についても無関心であるがしばしば知能は優秀で、道徳的欠陥と知能能力の併存が奇妙な印象を与えるという。

サイコパスについては、ココに書いてますが、100年以上前に書かれた、ドストエフスキーの『死の家の記録』にもその例が出てきてビックリでした。

冗談好きのユーモラスな男を演じてきたという、この他家雄の少年時代は、太宰の『人間失格』を連想しました。

私は何かというと軽薄な駄洒落を言ってみんなを笑わせたが内側ではいつも沈重な心を保っていた。演技すること自体は私にはそう難しいことではなかった。従順な弟、母おもいの息子、優等生と今までだって私は立派に演技を続けてきたのだ。

  

他家雄が信頼をよせていた数少ない人の1人が、ショーム神父。
この神父の著書を読んで書いた手紙が印象的でした。

 ショーム神父様。あなたがお帰りになったあと、私は『砂漠の水』を読み始めました。しかし、何の準備もなかった私には宇宙と生命についての省察をよく理解できるわけはなく、むしろ多くの箇所で反撥さえ覚えました。にもかかわらずたったひとつ、私を打った挿話がありました。それはひとり砂漠で渇き苦しむ青年が、自分はいま完全な孤独の中で死ぬが、実はずっと以前、社会で暮していた頃から孤独な牢獄にいたのだと気付く場面でした。

  

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ハードロックギタリストで作詞作曲家(まだアマチュアだけどな)吉乃黄櫻の読書ブログ。
60~70年代のロック、サイレント~60年代あたりの映画、フランス・ロシア・ドイツなどの古典文学が好きな懐古趣味人。
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