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加賀乙彦『フランドルの冬』その5 2005.12.28

『宣告』の感想に書いた事の繰り返しになりますが、加賀乙彦とは、実に希有な作家です。
精神科医であり、死刑囚とも接してきた人が、若い頃からドストエフスキーに傾倒し、こんなにも文章力に恵まれているなんて、本当に貴重な作家だと思います。
そして、加賀氏は、それぞれの側に立っての、それぞれの感情、気持ちを、驚くほど組みとれる能力があるのではないか、と思います。
加賀氏の文章が読める事に、幸運を感じます。
松原新一の「解説」からの引用で、終わります。

人生のあるひとつの断面を描くことによって全体を象徴するというのが、わが国の短編小説における伝統的な骨法にほかならぬが、加賀氏の文学はそういう伝統的なスタイルとは判然と区別される異質の作風をもっている。加賀氏はむしろ、ある特徴的な事件を中心に設定して、その出来事にかかわる複数の人間の多様な群像を描こうとしているのである。ひとつの事件があるとして、それへのかかわりかたは、ひとそれぞれの性格や思想や社会的立場その他さまざまの条件によって決して単一なものではありえず、多様なかかわりかたが生起しているはずである。加賀氏が人間群像を浮彫りにしようとするのも、そこにもとづく必然的な方法であろうし、作品がおのずから長編小説の構造を与えられねばならぬのも、また文学的必然なのだ、というべきであろう。その意味で加賀乙彦氏もまた、「全体」をめざす作家の典型的な一人にほかならない。



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テーマ : 読書感想文
ジャンル : 小説・文学

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ハードロックギタリストで作詞作曲家(まだアマチュアだけどな)吉乃黄櫻の読書ブログ。
60~70年代のロック、サイレント~60年代あたりの映画、フランス・ロシア・ドイツなどの古典文学が好きな懐古趣味人。
西武ライオンズファン。
峰不二子、デボラ・ハリー、ウエンディー・O・ウィリアムスが憧れの人!

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