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ラシーヌ『アンドロマック』その3 2006.4.3

ちと間があきましたが、コレコレのつづきです。

どいつもこいつも思いやりのかけらもないんかいっつー事は、前回書きましたが、エルミオーヌは、婚約者のピリュスに心変わりされちゃった訳なので、同情の余地もあるのですが、それにしても、あまりにもひどいです、この人は。
自分を思ってくれるのをいい事に、その男を利用しちゃったり、ってのは、結構ある事だとは思うのですが…寅さんのマドンナも、ちとそんな所ある人がちらほらいるし、実際自分も過去にそんな事がないとも言えず(大汗)、たいていは許せる範囲だと思うのですが、エルミオーヌのした事は、とんでもないにも程があります。
とは言え、正気でない、狂っているとしか思えない所もある訳ですが。

ネタバレしますが・・・


躊躇するオレストに、今すぐピリュスを殺せとハッキリと言ったのですよ、この人は。そうすれば自分はあなたのものになると、はっきりと約束したのです。
そして、戻ってきたオレストがされた仕打ちがコレです。以下引用。

エルミオーヌ「さあ、お答え。あの人の運命を、誰がそなたの自由に任せた? どうして暗殺など? あの人は何をしました? 何の権利があってまた? 殺せとは誰が言った?」

いやはや、これには呆れました。以下、一部太字にしました。

オレスト「何ということを !  あなたご自身がわたしに、ここで、つい今しがた、殺せと、お命じになったではないか?」
エルミオーヌ「ああ !  恋に狂った女の言うことなど、真に受けてよいものか?
お前が読まねばならなかったのは、この心の底の底ではなかったのか?
分からなかったと言うのかい、前後の見境もなく気がたかぶっていれば、
口で言う一つ一つが、心の想いと裏腹だということが?
わたしが望んだからといって、それに従ってよいものか?
幾百回となく、自分の心に訊きかえすのが当然であろう?
手を下す前に、わたしの気持ちを確かめにやって来る、
幾度来てもかまわない、それともいっそ初めから会おうなんぞとしないか。
なぜ、わたしの復讐を、わたしの手に任せてはおかなかった !
何に惹かれてここへは来ました? お前の姿など誰も見たくはないものを。
これが、お前の恋の、呪わしい結末なのだ。
お前の連れ歩く禍いを、理不尽にもわたしのところまで運んで来た。
----中略----
お別れです。お引き取り下さい。わたしはエピールの国に留まる。
ギリシャも、スパルタも、その領土も、わが一族のすべてをも、
今となっては見捨ててやる。裏切者、この一族から、お前のような
浅ましい獣が生まれたかと思えば、
それだけでわたしにはもう沢山だ。」


私が太字にした箇所なんぞは、嘘つかれて、とりかえしのつかない事をやらされた上に、こんな事言われるなんて、あんまりにもあんまりってもんですよね。
こんな侮辱までして、徹底的に傷つけて打ちのめさなくてもねえ。

長くなったので、次回最終回へとつづきます。

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ハードロックギタリストで作詞作曲家(まだアマチュアだけどな)吉乃黄櫻の読書ブログ。
60~70年代のロック、サイレント~60年代あたりの映画、フランス・ロシア・ドイツなどの古典文学が好きな懐古趣味人。
西武ライオンズファン。
峰不二子、デボラ・ハリー、ウエンディー・O・ウィリアムスが憧れの人!

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