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清水正『阿部定を読む』その4 2006.7.6

◆そして事件は起こった◆

その3につづき、阿部定の特徴をよく捉えている文を。
そして何故この事件が起こったのかを、なかなかうまく捉えていると思います。

 阿部定が幼年時代、幼馴染みの仙子ちゃんの博多人形をつかんでどうしても離さなかったというエピソードに端的に現れていたように、阿部定は自分のわがままで他人がどんなに迷惑をこうむろうが全く意に介さないという鉄面皮なところがある。また、阿部定は親の金からはじまって、その後も様々な所で様々な物を盗んでいる。阿部定はひとのものを盗むことに良心の呵責など覚えたことはない。欲しいものはどんなことをしてでも手に入れなければ承知しない性分なのだ。妻のオトクから <吉蔵> を奪い、吉蔵の <生命> を奪い、吉蔵の死体から <ペニス> を奪った阿部定の半生は、まさにひとのものを盗み続けた半生であった。

まさにその通りだと思います。
定の独占欲、支配欲って、この事件のポイントだと思うのです。
以下の意見も、なかなかおもしろいです。

 阿部定は吉蔵との <愛> を生き尽くしたというより、<性愛> を生き尽くしたのであり、しかも、阿部定にとって吉蔵との <性愛> は独占欲の終局的な発揮としての殺人である。殺人による吉蔵の <無> を現出させることでしか、阿部定は <安心> を得ることができなかった。
 阿部定は欲しいものを壊すことでしか <所有> できない。阿部定は吉蔵を生かすことができない。阿部定は吉蔵との普通の暮らしを共にすることができない。<生かすこと> <暮らしを共にすること> は阿部定にとっては <生温いこと> だったのだ。


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ハードロックギタリストで作詞作曲家(まだアマチュアだけどな)吉乃黄櫻の読書ブログ。
60~70年代のロック、サイレント~60年代あたりの映画、フランス・ロシア・ドイツなどの古典文学が好きな懐古趣味人。
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