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カポーティ『遠い声 遠い部屋』その1 2007.3.19

カポーティ23才の時に発表された長編処女作です。
1度見たら忘れられないような、印象的なこの写真が、確か裏表紙に使われたという話ですが、その効果は絶大だったのではないかと思います。
小説ととんでもなくマッチしているし、この小説でひしひしと伝わってくる、「愛されたい」という心の叫びが、このポートレートにも強烈に表れていると思うのです。

現実と幻想とが交差する、『夜の樹』に近い印象でした。
『夜の樹』も読みにくかったような記憶があるのですが、こちらも結構読みにくくて・・・(^^;)
カポーティの小説を読むと、どれもが共通して、痛々しいほどの <孤独> が感じられるのですが、これは特に強烈な気がします。

文中のランドルフのセリフを紹介しますが、これ、なかなか23才ではわからない事だと思うのです。愛情に飢えて育ったカポーティならではなのでしょうか。

「まず、ぼくが恋をしていたというところから話しはじめようか。というと、たしかにありふれた言い方だが、しかしありふれた事実とは違うんだよ、なぜなら、愛情が思いやりだということを知っている者は、ほとんどいないからね、それにまた思いやりというものは、多くの連中が考えているように憐れみではないんだ。それだけじゃない、愛のよろこびはあらゆる感動を、ただひたすら他の人間に集中することではないのだが、それを知っているのはなおさらわずかだ―――われわれは常にたくさんの物を愛さなければならないからね、最愛の人なんていうのは、そのたくさんの物の象徴にすぎないのさ。世間でいう真の恋人たちにしても、実際お互いの目に映っているものは、ライラックの開花や、船の明り、学校の鐘、風景、忘れずにいた会話、友人たち、子どもの日曜日、失われた声、気に入りの服、秋やすべての季節、思い出、そう、思い出は実在の陸地でまた海だから、思い出、つまりそう言ったものなんだよ。郷愁をさそうものばかりだが、しかしそれにしても、思い出ぐらい郷愁をさそうものが他にあるかい?

「ライラックの開花や・・・」の所が好きです。
実を言うと、あまりに幻想的でちょっと私には苦手な感じもあった訳でして(^^;)、その中にもやはり天才だな、と思える箇所、すごく早熟だと思った所などいろいろありまして、次回いくつか引用して終わりたいと思います。


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ハードロックギタリストで作詞作曲家(まだアマチュアだけどな)吉乃黄櫻の読書ブログ。
60~70年代のロック、サイレント~60年代あたりの映画、フランス・ロシア・ドイツなどの古典文学が好きな懐古趣味人。
西武ライオンズファン。
峰不二子、デボラ・ハリー、ウエンディー・O・ウィリアムスが憧れの人!

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