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夏目漱石『三四郎』(再読) その2 2007.5.30

こちらのつづきです。
本文に三四郎は勉強家というよりむしろてい徊家なのでとあるのですが (「テイ」の漢字がありません)、この「てい徊家」訳注によれば、こういう意味です。

考えながらあちこち立ちさまようこと。

自分もかも~~。
次は、広田先生の話ですが、いるいる~~!と思いました~こういう人!
三四郎と与次郎の会話です。

「先生は東京が汚ないとか、日本人が醜いとかいうが、洋行でもした事があるのか」
「なにするもんか。ああいう人なんだ。万事頭の方が事実より発達しているんだからああなるんだね。その代り西洋は写真で研究している。巴理の凱旋門だの、倫敦の議事堂だの沢山持っている。あの写真で日本を律するんだから堪らない。汚ない訳さ。それで自分の住んでる所は、いくら汚なくっても存外平気だから不思議だ」


広田先生、しょっちゅう哲学の煙を鼻から吹いている所も好きです。(笑)
次の文は、まさに今全く同じ現象が起きてると思って、びっくりしちゃいました。

 「御母さんのいう事はなるべく聞いて上げるがよい。近頃の青年は我々時代の青年と違って自我の意識が強過ぎていけない。われわれの書生をしている頃には、する事為す事一つとして他を離れた事はなかった。凡てが、君とか、親とか、国とか、社会とか、みんな他本位であった。それを一口にいうと教育を受けるものが悉く偽善者であった。その偽善が社会の変化で、とうとう張り通せなくなった結果、漸々自己本位を思想行為の上に輸入すると、今度は我意識が非常に発展し過てしまった。昔しの偽善家に対して、今は露悪家ばかりの状態にある。――君、露悪家という言葉を聞た事がありますか」

この「露悪家」、おもしろいですよね。広田先生によれば、与次郎がその最たるもので、美?子、よし子も、一種の露悪家だそうです。ここのセリフはすごくおもしろいので、是非読んでみてください。上に貼った、ワイド版岩波文庫の169~170ページです。

   

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ハードロックギタリストで作詞作曲家(まだアマチュアだけどな)吉乃黄櫻の読書ブログ。
60~70年代のロック、サイレント~60年代あたりの映画、フランス・ロシア・ドイツなどの古典文学が好きな懐古趣味人。
西武ライオンズファン。
峰不二子、デボラ・ハリー、ウエンディー・O・ウィリアムスが憧れの人!

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