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池波正太郎『おせん』其の二 2008.6.16

重金敦之さんの「解説」に書かれた池波正太郎さんの逸話には、ハゲしく同意でした!
ちょっと長い引用になりますが。

 若い女の人の使う言葉が乱れて、理解しにくくなってきたのは、いつの頃からだろう。テレビに顔を出すタレントたちの奇妙な幼なさの残る、舌足らずのしゃべり方が一般の人たちのあいだに広まっていったのだろうか。あるいは、町を歩いている普通の女の子たちが、テレビに出るようになり、タレントの仲間入りをしたのかもしれない。
 池波正太郎さんは、若い女性からの仕事のことで、電話がかかってくると、
「ちょっと待って。あなたのそばに三十以上の男の方はいませんか。もしいたら、その男の人と電話を代わってください」
 というそうだ。
「とにかく、なにを言っているのか、まったくわからないんだよ。僕の耳のせいかとも思うけど、男の人のいうことならわかるんだからね……」
 自分の会社名はおろか、名前も名乗らずに、突然、用件を切り出すなんていうのは序の口で、仕事をお願いして頼んでいるのだか、命令しているのか、わからない手合いが実に多い。池波さんにいわせれば、これはなにも電話に限らず、舞台や映画、テレビの役者も同じことで、
「聞き取ることが苦痛」
 とまで、言いきっている。
 私は、池波さんと一緒に、昭和十六年に公開された映画「元禄忠臣蔵・前篇」(溝口健二監督) を観たことがある。主演女優は三浦光子だったが、着物の着方、歩き方、ちょっとした挙措や仕草、めりはりのきいた言葉づかいと抑揚の美しさ、どれをとっても、今の若い女性が失ってしまったものを完璧に備えていた。
「今の役者は、旗本の奥方をやらせても、お側女中でも、みんなおんなじ着物の着方になっちゃうんだからね」
 この一言をもってしても、池波さんの女性に対する厳しい眼が感じられるというものだ。
 本書に収録された十三編の短篇小説は、いずれも女性を主人公にしており、彼女たちはみな池波さんの厳しい眼をくぐり抜けてきた人たちばかりである。善良な女性もいれば、性悪な女もいる。それは人間である以上、当然のことであって、生きているからこそ、良いこともすれば、悪いことも考えるのだ。


50年代頃までの昔の時代劇って、安心して見てられるんですよね。ほんっっとにセリフがキレイで上手。その後には早くも棒読みが気になったり、現代に至っては「さしすせそ」がしゃべれない女性が出て来ると、もう見る気なくなります。
(実は私も「さしすせそ」がキレイに発音出来ないんですが…それは自分でも気になるし~~でも女優とかアナウンサーではないですしね)



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ハードロックギタリストで作詞作曲家(まだアマチュアだけどな)吉乃黄櫻の読書ブログ。
60~70年代のロック、サイレント~60年代あたりの映画、フランス・ロシア・ドイツなどの古典文学が好きな懐古趣味人。
西武ライオンズファン。
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