スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

『失われた時を求めて10 第5篇 囚われの女 ?』その4 2008.12.23

 

さらに引用つづきまして・・・この「家」の事なんて、にゃるほど!と思いました。
*『白痴』のネタバレありです。

でも、ドストエフスキーがもたらした新しい美の話にもどるけれど、フェルメールの場合に布地や場所なんかの一種の魂、一種の色調といったものがあるように、ドストエフスキーが創造したのは、人物だけじゃないんだ。家もそうなんだよ。ほら、『罪と罰』の殺人の家、門番 (ドヴオルニク) のいる家だね、あれはロゴジンがナスターシャ・フィリッポヴナを殺した例の暗い家、ドストエフスキーの殺人の家の傑作といえるあの細長くて天井が高くて広いロゴジンの家と同じくらいにすばらしいものじゃないかな? 一軒の家が持つこの新しい凄みのある美しさ、女の顔が持つこの新しいまぜあわされた美しさ、これこそドストエフスキーが世界にもたらした比類のないものなんだよ。文芸批評家たちはドストエフスキーとゴーゴリを比較したり、彼とポール・ド・コックを比べたりしてるけど、この隠れた美しさにふれないんだからおもしろくもなんともありゃしない。今ぼくは、いろんな小説に同じ場面が出てくるって言ったけど、小説がうんと長くなると一つの作品のなかに同じ場面や同じ人物が繰り返しで出てくるんだ。『戦争と平和』のなかなんかでは、簡単にそれが指摘できるよ。たとえば馬車のなかの場面……」「ちょっと、お話の途中だけど。ドストエフスキーのことじゃなくなるらしいから、忘れないうちにきいとくわね。こないだ、《これはセヴィニェ夫人のドストエフスキー的側面だ》って言ったでしょ。あれどういう意味なの? あたしには分かんなかったわ。あの二人はまるでちがってるみたいだし」「さあ、こっちへおいで。ぼくの言ったことをそんなによく憶えていてくれたから、お礼にキスしてあげよう。そのあとでまたピアノラのところへもどったらいい。正直なところ、ぼくが言ったのはばかげたことさ。セヴィニェ夫人はエルスチールやドストエフスキーと同じで、物事を論理的な順序に沿って、つまり原因から先に出してくるかわりに、まず結果から、ぼくたちをぎくっとさせる幻想から始めることがあるんだ。ドストエフスキーの人物の行動っていうのは、エルスチールが出した効果、ほら、海が空のなかにあるように見える例の効果だよ、あれと同じくらいに人をぺてんにかけてるみたいに見えるね。陰険な男が腹の底じゃあすばらしい人間だったり、あるいはその逆だったり、そんなことをあとから知ると、ぼくたちは呆気にとられちゃうんだ」

まだま~~だ続きますからね。(汗)
セヴィニェ夫人は、『失われた…』初読の後に古本屋で見つけて購入したんですが、まだ未読です。(^^;)
語り手の母と祖母の愛読書です。
セヴィニェ夫人の手紙

エルスチールは『失われた…』に出て来る画家です。
次回へつづきます。



失われた時を求めて

クリックよろぴくー。
人気ブログランキングへ

スポンサーサイト

テーマ : 読書感想文
ジャンル : 小説・文学

コメントの投稿

非公開コメント

来訪者数:

現在の閲覧者数:

検索フォーム
プロフィール

吉乃黄櫻

Author:吉乃黄櫻
ハードロックギタリストで作詞作曲家(まだアマチュアだけどな)吉乃黄櫻の読書ブログ。
60~70年代のロック、サイレント~60年代あたりの映画、フランス・ロシア・ドイツなどの古典文学が好きな懐古趣味人。
西武ライオンズファン。
峰不二子、デボラ・ハリー、ウエンディー・O・ウィリアムスが憧れの人!

メインブログ黄櫻御殿
映画の部屋も( `・∀・´)ノヨロシク

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
フリーエリア
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR

アフィリエイト・SEO対策


国内格安航空券サイトe航空券.com


FC2ブログランキング


[PR]アクセスカウンター
[PR]東京 税理士

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。