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ドストエフスキー『作家の日記』2巻 その3 2009.5.1

三月の第一章に移りまして、あなたの時代もそうだったんですか!と思った、作家に関しての文です。
またちと長くなりますが、引用します。

わが国の純文学の現代作家、と言ってもいわゆる新しい人たちの仲間などはそのいい例である。彼らは文学活動をはじめて従前の文学のことなどはなにひとつ知ろうとしない。あくまでも自分が中心で自己本位である。新しいことを唱道し、いきなり新しい言葉と新しい人間の理想を前面に押し出してくる。彼らはヨーロッパの文学も知らなければ、自国の文学も知らない。彼らはなにひとつ読んだことがないし、また読もうともしないのだ。彼らはプーシキンやトゥルゲーニェフの作品を読んだことがないばかりか、実際のところ、自分たちの仲間、つまりベリンスキーやドブロリューボフの作品に目を通したことがあるかどうかも、すこぶる怪しいものである。彼らは新しいヒーローや新しい女性像を丹念に描いているが、その新しさは一にも二にも、はじめの九歩を忘れて、一足飛びにいきなり十歩目から歩き出すことにある。それゆえに思いがけなく想像しうるかぎりの、とんでもないどっちつかずのあぶなっかしい状態におちいり、結局は自滅して読者に教訓を与えたり誘惑したりすることになる。つまりこの立場の欺瞞性が教訓のすべてというわけである。こうしたことの中には新しいものはきわめてすくなく、それどころか、むしろすっかりぼろぼろになった古くさいものがすこぶる多い。しかし問題は決してそんなことにあるのではなく、自分は新しい言葉を口にしたのだ、自分こそは一匹狼であり、孤立しているのだと頭から信じ込み、言うまでもなく、そのことに非常に満足している点にあるのである。

まあ確かに、私たちが今この時代でも読む事ができる古典というのは、わずかに残った、とてつもなく良い物なのであって、大量のクズのような小説が消えていったのでしょうから、今も昔も状況はそう変わらないのかもしれません。
しかし、そのほんの僅かに残るものさえ、今存在するのかどうか、ひじょうに疑問だったりします。
まだ続きます。



ドストエフスキー 作家の日記

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ハードロックギタリストで作詞作曲家(まだアマチュアだけどな)吉乃黄櫻の読書ブログ。
60~70年代のロック、サイレント~60年代あたりの映画、フランス・ロシア・ドイツなどの古典文学が好きな懐古趣味人。
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