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清水正『ドストエフスキー『罪と罰』の世界』その4 2009.6.24

◆ラスコーリニコフの正体◆
前回予告したように、ラスコーリニコフを暴いている箇所を、いくつか引用です。

 ボルフィーリイの紹介によればラスコーリニコフのいう非凡人は「あらゆる犯罪を行ない、いかなる法律をも踏み越す権利を持っている」ということであった。つまり、そこでは "良心" など一顧だにされていなかった。それをラスコーリニコフの言葉で換言すれば、非凡人には「許可も禁止もありゃしない」ということである。許可も禁止もない、つまり「すべてが許されている」非凡人をこそポルフィーリイはラスコーリニコフの犯罪論文に見たわけだが、ラスコーリニコフ本人は非凡人の踏み越えにわざわざ "良心" の照合を必要不可欠なものとしているのである。はたして非凡人に "良心" など存在するのか、といった根本的な懐疑はラスコーリニコフには生じなかったのである。

犯行前において、犯行 (踏み越え) は「魅力の強い大胆不敵な妄想」「空想のために空想」「自慰」「玩具」であり、それ以上のものではなかった。

だが自分の犯行に "罪" を発見することのできないこの男は、何故これほどに苦悩しなければならなかったのであろうか。"無罪" の意識のまま、ただただ持ちこたえることができず、闘いを放棄して警察当局に自首してでたという、その焼けつくような屈辱のためであろうか。否、求めても求めても、遂に見出すことのできなかった "神" の像のためではないのか。

ラスコーリニコフは、あくまでも狂気的様態を生きざるを得なかった正気の人であることを忘れてはならない。


次作『手塚治虫版『罪と罰』を読む』には、もっとハッキリ書かれていたかも。



ラスコーリニコフに言及している『「週刊新潮」が報じたスキャンダル戦後史』その2 金嬉老で恥をかいた人々 日本を征服した五日間の言行録も是非読んでみてください。



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ハードロックギタリストで作詞作曲家(まだアマチュアだけどな)吉乃黄櫻の読書ブログ。
60~70年代のロック、サイレント~60年代あたりの映画、フランス・ロシア・ドイツなどの古典文学が好きな懐古趣味人。
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