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ドストエフスキー『白痴』【再読】その4 2005.5.4

ドストエフスキーは、この『白痴』で <<無条件に美しい人間>> を描こうとしたという事は、よく知られている事ですね。
そして、本の中でも時々言及があるように、キリスト、あるいはドン・キホーテを連想されたりすると思います。ドストエフスキー自身が、この事を、愛する姪のソフィヤ・イワーノヴナに手紙で書いているんですね。

「----前略----この長編の主要な意図は無条件に美しい人間を描くことです。これ以上に困難なことは、この世にありません。特に現代においては。あらゆる作家たちが単にわが国ばかりでなく、すべてのヨーロッパの作家たちでさえも、この無条件に美しい人間を描こうとして、つねに失敗しているのです。なぜなら、これは量り知れぬほど大きな仕事だからです。美しきものは理想ではありますが、その理想はわが国のものも、文明ヨーロッパのものも、まだまだ実現されておりません。この世にただひとり無条件に美しい人物がおります----それはキリストです。したがって、この無限に美しい人物の出現は、もういうまでもなく、永遠の奇蹟なのです---中略---キリスト教文学にあらわれた美しい人びとのなかで、最も完成されたものはドン・キホーテです。しかし、彼が美しいのは、それと同時に彼が滑稽であるためにほかなりません。ディケンズのピクウィックも、やはり滑稽で、ただそのために人びとをひきつけるのです。他人から嘲笑されながら、自分の価値を知らない美しきものにたいする憐憫が表現されているので、読者の内部にも同情が生れるのです。この同情を喚起させる術のなかにユーモアの秘密があるのです。ジャン・ヴァルジャンも、おなじく力強い試みですが、彼が同情を喚起するのは、その恐るべき不幸と社会の不正によるのです。私の作品にはそのようなものがまったく欠けています。そのために私はそれが決定的な失敗になるのではないかとひどく恐れています。若干のデテールは、たぶん、そう悪いものではないでしょう……」

それにしても、このタイトルは見事ですね。もし「美しい人間」とかだったら、なんだかなーって感じっすよね。
訳者あとがきのラストにこのように書かれています。

作者は「無条件に美しい人間」を周囲の人びとに「白痴」と呼ばせることによって読者に挑戦しているわけである。われわれはいったいいかなる人物を「白痴」の名で呼んでいるのか、と。

・・・4回シリーズで書きましたが、まだなんだかぜんぜん書き足りないとゆー気がします。
無異種金 (←間違えて変換キー押したらこう出ました~) ムイシュキンを取り巻く周りの人達、それぞれの振り回され方、関わり方、おもしろいですよね。
ムイシュキンとナスターシャ・フィリポヴナは、ほんと、周りを振り回すタイプの人間だと思います。
私はリザヴェータ夫人がとてもイイと思うんですが、黒澤の『白痴』では、小津映画と全然違う東山千栄子が、見事にハマッてました。
ガーニャ等も、重要な位置占めてるよーな。

新潮文庫 木村浩・訳で読みました。

 

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ハードロックギタリストで作詞作曲家(まだアマチュアだけどな)吉乃黄櫻の読書ブログ。
60~70年代のロック、サイレント~60年代あたりの映画、フランス・ロシア・ドイツなどの古典文学が好きな懐古趣味人。
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